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    池間島の観光スポットの池間島遠見台跡

     

    池間島遠見台跡の景色

     池間島遠見台跡とは

    池間島遠見台跡

    江戸時代1644年(寛永21年)に、薩摩藩支配下の尚賢王の琉球王府によって、先島諸島(宮古諸島と八重山諸島)の島々に設置した先島諸島火番盛(さきしましょとうひばんむい)のうちの一つです。今は14の島に19か所の遠見台が残されていて国の史跡に指定されています。遠見台跡は、はるか見渡せる海上交通の監視・通報機能を担った遠見番所の跡のことで、「トゥミ」と呼ばれました。当時の対外関係と鎖国体制の完成を示す具体的な遺跡です。19か所のうち宮古島市に残るのは池間・狩俣・島尻・砂川・来間の5か所です。

    池間島遠見台跡

    池間遠見番所は、集落のはずれで、池間島最南端の小高い丘陵(標高15m)の自然の岩盤上にあります。岩盤の上に円柱状に作られ、数段の石段が付けられています。東方には大神島、南方には平良の街が見えます。船の位置を確認するための方位盤が第二次大戦時まで設置されていました。ただ、実際にどのように方位、位置を通報したかはわかっていません。 遠見番所には遠見番の役人が就き、沖縄本島を往復する船の航行を見守り、中国への進貢船、異国船、漂流船の発見・監視等にあたっていました。

    池間島遠見台跡

    船影を発見すると昼間は烽火(のろし)をあげ、夜間には松明のリレーで宮古島平良の行政庁「蔵元」へ通報し、琉球王府に情報が届くようにされていました。それがかなわぬ時は早馬を走らせ、あるいは荒海に伝馬船を出しました。 その結果、琉球からの使者への迎えの準備、あるいは敵を迎撃する準備等なされるのでした。その一例としては明治38年5月、日露戦争の日本海海戦に先立ち、バルチック艦隊発見の報告を直接大本営に通報することにもなります。 そんな中で、池間島遠見番所は、琉球からの船を最初に発見する番所でした。遠見番の責任者の屋号は今も「遠見」として、受け継がれています。 遠見番所のほかに、入り江をはさんだ対岸の丘陵上に「スタティミ(火立嶺)」と呼ばれる所があり、2人組の村人が交代で夜通しかがり火をたいて、沖を航行する船の安全をはかりました。

    池間島遠見台跡

    こちらは、現代でいうところの灯台にあたるものでしょう。スタティミの当番の男女の恋物語をうたった「まーずみががあやぐ」というものが残っています。遠見番は士族から任命されたのですが、実際業務は庶民が2人組で5日勤務の交代制で12人であたっていたようです。たまに来る士族の遠見番は、庶民に駕籠で担がれて上り下りしていたそうです。 蔵元詰めの役人たちは年功によって昇進していきましたが、一面で、首里などへの帆船による長期出張が大変に危険を伴うものでした。

    池間島遠見台跡

    航海中、ときに暴風に遭遇し多くの遭難記録が残されています。年間のサイクルとしては、3月に入って海が穏やかになると、那覇で傭船された数隻の年貢運搬用の船が宮古島に向かいます。宮古の御用物・御用布・年貢粟を積んで、4月に早船・春立船、5月に仲立船、5月に後立船とともに、南風を利用して琉球に渡りました。

    池間島遠見台跡

    そして早船・春立船、仲立船、後立船は必需品を購入して、9月、10月の北風を利用して宮古島に帰島します。そのため、スタティミでは、3月1日から一定期間、那覇からの船々が到着するまでと、9月1日からの一定期間、船が帰着するまでの間の毎夜、待立火を灯し続け船々への目印としました。 宮古島では、明治15年 (1882年) 宮古島市役所のある蔵元内に宮古島郵便局が開設され、郵便制度に切り替わりました。さらに、大正2年(1912年)那覇~宮古間に海底電線が開通し、昭和8年無線電信が開通しました。宮古全域で郵便・電信・電話が整備されたのは昭和15年です。

    池間島遠見台跡の行き方

    池間島遠見台跡

    池間遠見番所への道は、わかりやすいのは、遠回りですが、大主神社 一の鳥居前を宮古島方向に通り過ぎ、道が終わる前に左に曲がります。(案内の標柱あります)。そこから約10分登り、石畳を歩くとちょっとした広場があります。そこからさらに石段を上がると池間遠見番所跡に着きます。直径約5mの円形です。

     池間島遠見台跡の遊び方

    池間島遠見台跡

    池間遠見番所への道は、30mほどの石畳で、石畳の先にはちょっとした広場があります。そこからさらに35段の階段を上がると池間遠見番所に着きます。直径約5mの円形です。国を守るための展望台でしかも狼煙台。とにかく眺めがいいです。コバルトブルーの海と緑の島。素晴らしい景色です。是非一度登ってください。

    池間島遠見台跡の周辺スポット

    池間島遠見台跡からの景色

    ご注意を一点。近所に「大主神社」があります。 池間島の最高神です。ここで重要なのは、鳥居の先には絶対に入ってはいけないということです。本土の人は、神社には誰でもが自由に入れるものと思っていますけれど、こちらでは違います。ここはウハルズ御嶽(うたき)あるいはナナムイ御嶽という名前のある聖地です。神社の名前が付いたのは江戸時代になってからのことで、もともと神社とは異なる礼拝施設です。そんなわけで、神社のような社殿はありません。御嶽は普通、神人しか入ることは許されません。

    そして、許されないことを知らずに入ってしまったときには、突然の不幸を受け入れなければなりません。入ることを許された場合も、ここでは素足で参道の端を歩かなければいけません。本土の人には知らないことばかりでしょうけれど、これらを知らないで行動することは許されていません。研究者などで中に入りたい場合は、自治会の許可を得て、指定の時間に指定の同伴者とともに参拝をします。

    所在地 沖縄県宮古島市平良池間93(MAPで見る
    アクセス 宮古空港から車で35分
    駐車場 なし
    トイレ なし
    営業時間 -

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